2015年11月05日

NHK「八王子発ドラマ」が完成 12月2日に放送へ By 八王子経済新聞


12月にNHK BSプレミアムで放送される同作品。「アナウンサーになりたい」という子どものころの夢をすっかり封印し就職活動を行うも、どの企業からも内定をもらえないという大学4年生・高山峰子と、突然、主婦卒業を宣言し、「昔から憧れていた芸者になる」と唄や踊り、三味線などの稽古を始める母・晴江ら高山家を中心としたコメディー。多摩地区最大の山車(だし)祭り「八王子まつり」が行われる7月下旬から8月中旬にかけてオール八王子ロケで撮影が行われた。
 試写会には、主人公・高山峰子を演じる女優の早見あかりさんや母・晴江を演じる羽田美智子さん、NHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」を手掛けたことでも知られる制作統括の菓子浩チーフプロデューサーが出席した。
 東京をテーマとした「地域発ドラマ」は今作が初めて。「プレッシャーもあったが、八王子に通い続けて、すごくすてきな街なんだということに気づいた」と早見さん。「八王子まつり」当日に全力疾走で会場となる甲州街道を駆け抜けるシーンを撮影していた所、「頑張って走っていたら、警備員に本気で『走らないで』と怒られた」とエピソードも明かした。
 就活生の役ということで実年齢に近い役柄に、「純粋に21歳だからできる芝居ができたらと参加させていただいた。完成したものを見た時もスピード感があり面白く、最後にちょっと泣ける『笑えて泣ける作品が作りたい』というものをしっかり作れたかなと思う。たくさんの人に見ていただきい」と呼び掛ける。
 大学時代に八王子に通っていたという羽田さんは「(八王子に)板塀の街があって、芸者がいて、三味線の音が聞こえるという異空間があることに驚いた。ちゃんと芸者の伝統が続いているという歴史を感じた」としたうえで、「八王子は東京であって東京ではない。その八王子の魅力をこのドラマで存分に描けたのでは」と話す。
 撮影の1カ月前から芸妓(げいぎ)としての踊りの練習を続けたこともあり「常に一生懸命であることが試されたドラマだった」とも。「一生懸命生きるって素晴らしいし、好きなこと、やりたいことにがむしゃらに向かっていってほしいというミドルエイジのメッセージを込めた作品になっている。見終わった後にすがすがしい気持ちになっていただいて、明日に向かう勇気に変えていただければ」と話す。
 菓子チーフプロデューサーは「八王子というとベッドタウンであるとか、学生の街であるとかそういったイメージしかなかったが、今回、取材してみて、八王子まつりや八王子芸者など古くからの伝統が息づいていることに気がついた。ずっと八王子に通って気づいたのは、街の人がとってもエネルギッシュなこと。非常に熱い街だと思ったので、これはぜひコメディーで八王子の街の勢いを描きたいということで、この本を作った」と振り返る。
 「今年の夏の八王子は非常に暑くて、その暑さに負けないようにスタッフ・キャストが力を合わせて作った。ご覧いただいた方にはそのような熱のようなものを感じていただけたら」と話す。
 作品には、父・謹一を俳優の羽場裕一さん、部屋にこもってフィギュア作りに熱中しているという兄・学は俳優の内野謙太さん、峰子の同級生で八王子を愛するあまりに芸妓の道へと進んだ梅千代役として、女優の趣里さんらが出演。北國三郎太役の歌手で八王子観光大使もある北島三郎さん、三郎太の娘役・北國潤子役を演じる、北島三郎さんの三女で歌手・女優の水町レイコさんのほか、置き屋「はち乃喜」のおかみを「ゆき乃恵」(八王子市中町)のめぐみさんが演じるなど八王子と関わりの深い人たちも多数出演する。
 ドラマは12月2日22時から放送される。

posted by taiwank at 16:45| Comment(0) | 八王子ニュース

2015年11月01日

人気企画が3年ぶりに復活 「八王子と鉄道」展 市郷土資料館 by 東京新聞


八王子市の鉄道の歴史を写真パネルなどでたどり、鉄道関連の品々を展示する特別展「八王子と鉄道」が1日、市郷土資料館(上野町)で始まる。市内在住の鉄道資料収集家の協力で、ホームで使われた合図灯や機関士の制服、電車の表示板など約200点を展示する。入場無料で12月6日まで。 (村松権主麿)

 八王子では、一八八九(明治二十二)年にJR中央線の前身「甲武鉄道」が新宿−八王子間で開通した後、官設中央線が整備された。八高線、現在の横浜線と京王線といった路線も次々と開設され、八王子の商工業の発展を支えた。

 郷土資料館は二〇一二年、「八王子と鉄道」と題した二回の展示を行い、旧国鉄やJRを中心とする歴史と、京王など私鉄の歴史をたどった。それぞれ約二カ月の期間中、計一万一千人以上の市民や鉄道ファンが来場。各回千部ずつ発行した図録は終了前に完売し、再版の問い合わせが相次ぐ人気となった。

 続編となる今回の展示について中村明美学芸員(51)は「八王子の鉄道の歴史を振り返るだけでなく、駅で使われた道具や駅弁の包装紙なども展示し、鉄道ファンや一般市民が楽しめる企画にした」と説明する。

 一二年に続き、資料提供で協力したのは元JR職員の沼本忠次さん(68)。所有する約一万点の鉄道資料から、明治時代の鉄道を描いた絵図、駅員が切符を切った改札鋏(きょう)、夜間のホームで使われた古い合図灯などのコレクションが展示される。

 準備中の会場で沼本さんは「多くの人が鉄道の歴史を知り、昔を懐かしむきっかけになればうれしい。鉄道文化の継承につながれば」と話した。

 パネル展示では、甲武鉄道の開通のほか、新宿御苑の仮停車場から移築された高尾駅北口の駅舎、中央特快のあゆみなどを説明。車輪と接触する面がすり減った場合、天地を反転させて使う英国製「双頭レール」の現物展示もある。

 品切れになっていた図録は千部が増刷され、四百五十円で販売。午前九時〜午後五時。月曜休館だが祝日は開館し、翌日が休館となる。問い合わせは郷土資料館=電042(622)8939=へ。
◆記念入場券を無料配布 学芸員の展示解説も

 会期中の関連イベントとして、十一月十五、二十一、二十八、十二月六の各日、午前十一時と午後一時半から、各回先着二十五人限定で郷土資料館特製の記念入場券が配布される。切符の大きさで、刻印器を使って来館日時を印字し、改札鋏で切る体験もできる。

 入場券には、高尾駅に名称変更前の旧浅川駅時代に撮られた、寺社建築風の北口駅舎の白黒写真があしらわれている。十一月二十一日と十二月六日の午後二時からは、学芸員による約三十分の展示解説もある。いずれも無料。

posted by taiwank at 23:33| Comment(0) | 八王子ニュース